秋からの胃腸の不調には漢方を

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食欲が増す秋から忘年会シーズンの年末にかけては、胃腸の調子を崩しやすい時期。 今回は、漢方がご専門の日本薬科大学・山路誠一先生に胃腸の不調に効果的な漢方をお聞きしました。

脾胃(ひい)=消化機能 強くすると体が健康に

漢方薬は、基本的に胃腸が弱った時に服用すると効果的です。漢方の表現では、胃腸を含む消化機能全般は「脾胃」と呼ばれ、体の真ん中にあるととらえられています。漢方では、脾胃が弱まると体全体が弱り、逆に脾胃を強くすれば体のほかの弱いところもよくなってくるという考え方が一般的です。そのため、胃腸を強くすることで体全体を強くしようという漢方薬は非常に多いのです。

胃腸の不調に効果的な漢方

それでは、どんな症状の時に、どんな漢方薬を服用すれば効果的なのでしょうか。症状別におすすめの処方を挙げてみましょう。

補中益気湯……夏バテや、食欲がない時に。

安中散……食べ過ぎて胃の痛みがある時に。

芍薬甘草湯……胃けいれんや、胃が絞られるように痛い時に。

五苓散……胃のあたりで水の音が聞こえたり、むくみがある時に。

黄連解毒湯……胸焼けの症状がある時に。

前述の五苓散と黄連解毒湯を合わせた五苓黄解というドリンク剤もあります。これは、飲み過ぎ・胸焼けに効果があり、二日酔い対策に最適です。 また、六君子湯も、最近脚光を浴びている漢方薬の一つで、原因のわかりにくい胃の病に効果的と言われています。

漢方薬は、西洋薬に比べてマイルドに効き、副作用も少ないとされていますが、長期服用にはきちんとした経過観察が必要です。入手方法は、かかりつけの薬局での購入もよいのですが、できれば漢方専門の医師、薬剤師から処方してもらうのがベストです。

▲人参(朝鮮人参)、黄連(福井県産)、花椒(中国の山椒)、黄柏など、胃腸薬として使われることが多い生薬

お話をお伺いした先生

日本薬科大学

準教授山路 誠一先生

1993年富山医科薬科大学大学院修了(薬学博士)。専門は「生薬学」。学外の公開講座も多く、一般の人に漢方の面白さを分かりやすく伝えている。

日本薬科大学 さいたまキャンパス

埼玉県北足立郡伊奈町小室10281

TEL:048-721-1155

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