かけがえのない命を救う献血を

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少子高齢化、医療の進歩、献血者の減少などから、手術などに必要な輸血用血液製剤が不足しています。献血の重要性について、埼玉県赤十字血液センター所長の芝池伸彰先生にお聞きしました。

医療を支える献血が不足する事態に

血液は人工的につくることができず、医療の現場では輸血が重要な治療法になっています。また長期保存ができないため、いつでも確保しておくことが必要です。皆さまの献血が医療を支えているといえます。

献血された血液は検査したうえで赤血球、血小板、血漿などの輸血用血液製剤、血漿中の特定のたんぱく質を抽出・精製した血漿分画製剤の原料になります。冷蔵・冷凍保管された輸血用血液製剤の有効期限は赤血球製剤が21日間、血小板製剤が4日間、新鮮凍結血漿が1年間です。

東京都福祉保健局の調べによると疾病別輸血状況は、「がん」36.3%、「血液及び造血器」18.5%、「循環器系」17.8%、「消化器系」8.9%の順となっており、生活習慣病などを原因とする疾病に多く使われ、高齢化による需要もますます増加することが予想されています。また、少子化による献血可能人口の減少も課題です。高校生献血者数で埼玉県は9年連続(H27.3末現在)全国1位となり、主に若年層を対象とした献血啓発活動が実を結びつつあります。当センターではさまざまな献血普及活動を展開し、献血の普及に努めています。

埼玉県内7カ所にある献血ルーム

埼玉県では年間延べ約24万人の方に献血していただいていますが、1日約700人の献血が必要となるため、当センターでは大宮・川口・所沢・川越・鴻巣・越谷・熊谷の7カ所に献血ルームを設け、移動採血車での献血活動も行っています。献血された血液は埼玉製造所で厳しく検査・製剤し、当センターで冷蔵・冷凍保管しています。それを365日24時間体制で県内約500の医療機関に供給しています。

献血には全血献血と成分献血があり、男女、年齢、疾病の有無などによる制限がありますが、16歳から69歳までできます。献血時間は全血献血で約15分、採血後の休憩を入れても約40分です。わずかな時間で大切な命を救うことができます。誕生日や何かの記念日に近くの献血ルームに出かけて献血し、健康管理に役立ててみてはいかがでしょう。

▲埼玉県赤十字血液センター

お話をお伺いした先生

埼玉県赤十字血液センター

所長芝池 伸彰先生

大阪大学医学部卒業。04年独立行政法人国立健康・栄養研究所理事。11年神奈川県赤十字血液センター副所長。12年より埼玉県赤十字血液センター所長を務める。

埼玉県赤十字血液センター

埼玉県さいたま市見沼区深作955-1

TEL:048-684-1511

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